採用面接で知っておきたいコト-➃-
コンピテンシー面接とは?
第一印象がよい人や高学歴の人が必ずしも入社後のパフォーマンスが高いとは限りません。面接では、「高学歴だから仕事ができるだろう」「この経歴だったら大いに活躍してくれるだろう」と、話しぶりや経歴から印象を左右され、客観性を欠いた評価をしてしまうことがあります。多くの候補者は面接質問を予想し、質問に対する回答を事前に準備しています。面接ではあらかじめ用意していた回答が返ってくるので、候補者の本質が見極めにくいと感じることも少なくありません。そして、候補者の見極めが不十分だった結果、早期離職やミスマッチを引き起こすことになりかねません。
それでは、雰囲気や第一印象、表面的な情報で惑わされることなく見極めるためにはどうしたらいいのでしょうか。昨今効果的な面接手法の一つとして注目されているのが、コンピテンシー面接です。コンピテンシーとは「行動特性」という意味ですが、「活躍する社員には共通する行動特性(コンピテンシー)を持っている」、という考え方が前提にあります。その共通する行動特性を持ち合わせている人材かどうかを面接で見極めるのが、コンピテンシー面接です。
コンピテンシー面接の大きな特徴は、応募者の経験を基に、「なぜそのような行動を取ったのか」「どのような結果になったのか」と、会話形式で意図や成果を深掘りしていくことです。過去の出来事を質問によって掘り下げていくことで、候補者がどういった考えで行動したのかを知ることができます。事実をベースに評価するため、入社後の活躍に再現性があるかどうか(=活躍できる人材であるか)を見極められると言われています。コンピテンシー面接を正しく活用できるようになれば、より効果的な面接を行えるようになる一方、ハイパフォーマ―分析などの事前準備や実施にあたってのポイントがあります。次号より実践的な手順やSTAR法などポイントをご紹介していきます。