採用困難時代に広がる多様な採用チャネルの活用方法-②-
新しい採用チャネルの活用
ハローワークや人材紹介会社、求人雑誌などの従来の求人採用の方法以外に、近年新しい採用方法が注目されています。
スカウト型は、「攻め」の採用手法と言われています。応募があって初めて選考が動きき出しますが、スカウト型は就職・転職意向や時期が定まっていない人材にアプローチができることが大きな特徴です。応募者の中から選考するのではなく、直接採用担当者がデータベースの経歴等を見て判断やオファーできるので、より精度高くマッチングできる可能性があります。
リファラル採用は、既存社員から人材を紹介してもらう手法です。従来型の縁故採用と近いものはありますが、縁故採用は入社が前提であるとすれば、リファラル採用はきちんと選考ステップを踏んで合否を判断することが違うポイントです。
ソーシャル型は、最も効果的に幅広い潜在層にアプローチできる可能性がありますが、一方で更新頻度の確立や炎上リスク対策を踏まえたうえで、適切な運用ができるかどうかが重要となってきます。
日本型の雇用システムからの脱却と働き方の多様性への対応
日本型雇用システムとは、「新卒一括採用」、「年功序列型の賃金」、「終身雇用」の3つが、基本のあり方として長く採用されてきた雇用システムです。その始まりは高度経済成長期であり、大量の人材を一括採用して育成し、長期的に貢献してもらうというシステムが出来上がりました。人材の流動性や専門性の程度はあまり考慮されなくても、人材の長期育成で企業も共に成長していくというスピード感でした。しかしながら現在は当時と事業環境が大きく変容しています。少子高齢化に伴う労働力の減少や、急速なグローバル化に対応するため、多くの企業で多様な人材を確保する必要性が高まっています。働く側のニーズも多様になっており、特に採用難で苦しむ零細中小企業には、日本型雇用システムからの脱却や変革に先駆けて取り組むことが、現状打開へとつながる可能性があります。とはいえ、多様な働き方のニーズに対応するにはどのようなことをやればいいのでしょうか。次回は、「仕事を細分化する」という観点から採用・働き方について考えていきたいと思います。