外国人雇用の現状-2
最新の外国人労働者の状況
少子高齢化による生産人口の減少、AI・技術革新、グローバル化など昨今の企業を取り巻く事業環境は目まぐるしく変化しています。このような状況下、同一労働同一賃金、長時間労働の是正、高齢者の就労促進、海外人材の受け入れなど、政府主導による一連の働き方改革が強力に推進されており、企業のみならず従業員も大きな変革の渦中にいます。
足元の人手不足感は続いており、いかに従業員一人ひとりのパフォーマンスを向上させ、労働生産性を上げていくか、人材マネジメントが非常に重要になってきています。従業員自身に事業環境変化を理解し、当事者意識をもって主体的に行動するための意識改革・行動変革をいかに促すか、そのためにこそ人事評価制度を十二分に活用し、人材育成につなげていくことが大切です。
在留資格別・都道府県別・外国人労働者数構成比から見えてくるもの
都道府県別の外国人労働者総数(全在留資格計)に対する在留資格別の外国人労働者数の人数と比率を示し、在留資格別に上位3つを挙げたものです。実際のところ、東京48.5万人、愛知17.5万人、大阪10.5万人と、この3都市で全体の46.2%と約半分を占めており、外国人労働者においても都市集中が見られます。
また、今回の調査で前年から7.5万人増の技能実習は本来の定義からかけ離れ、不当労働行為や実習生の失踪、事故など深刻な問題が出てきており、それは氷山の一角かも知れません。労働力ではなく、“人”を受け入れています。人権・差別など含めた諸問題の喫緊の是正が求められています。
項目 | 定義 | 単位:人 (構成比) | 1位 | 2位 | 3位 |
専門的・技術的分野の在留資格 | 就労目的での在留。経営者、技術者、研究者、外国料理の調理師、特定技能等が該当 | 329,034 (19.8%) | 156,478 東京 | 25,816 大阪 | 24,232 愛知 |
特定活動 | 法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動を行うもの | 41,075 (2.5%) | 12,089 東京 | 3,198 愛知 | 2,821 大阪 |
技能実習 | 日本の技能・技術・知識を開発途上地域等への移転を図り出身国の経済発展を担うもの | 383,978 (23.1%) | 43,210 愛知 | 20,838 大阪 | 20,578 東京 |
資格外活動 | 本来の在留目的以外に、就労活動行うもの。留学生のアルバイト等 | 372,894 (22.5%) | 173,921 東京 | 31,220 大阪 | 22,185 福岡 |
身分に基づく在留資格 | 日本国内での身分または地位に基づくもの。永住者、日系人、その配偶者等 | 531,781 (32.1%) | 122,272 東京 | 83,264 名古屋 | 39,411 神奈川 |