高齢者雇用確保に向けての仕組み作り-1-
65歳以上の高齢者のうち、4人に一人が就業
2021年9月総務省が発表した「統計からみた我が国の高齢者」によると、65歳以上の高齢者のうち、4人に一人が就業しています。高齢者人口の割合が世界一高い日本は、高齢者雇用の仕組みをどのように整えていくのか、先進事例として世界からも注目されることでしょう。
● 高齢者人口は3,640万人と過去最多
● 総人口に占める割合は29.1%と過去最高
● 高齢就業者数は906万人・就業率は25.1%
● 就業者総数に占める高齢就業者の割合は13.6%と過去最高
※2021年9月発表資料による
定年制度の変遷と将来展望
2021年4月に施行された改正高齢者雇用安定法では、70歳までの就業確保措置を講じることが「努力義務」とされました。
少子高齢化社会の中で労働人口の確保が喫緊の課題である日本では、政府の方向性を指し示すとも言える今回の法改正ですが、これまでの変遷を理解することで、今後5~10年で70歳までの雇用延長義務化が見えてきます。雇用延長の義務化については、国からの助成金制度もありますので、企業としては早い段階から取り組むのも得策かと思われます。
今後の法改正を踏まえ、再雇用や定年延長を行った場合、人件費の大幅増加も想定されます。将来を見据えて、60歳以上の雇用について総合的に見直したい企業にとって、高齢者雇用確保に向けての仕組み作りは避けられません。