採用面接で知っておきたいコト-②-
採用は「人員の補充」ではなく「人に対する投資」
日本の人手不足感は、コロナ禍を過ぎ顕著に表れてきています。もはや慢性的とも言えるこの人手不足の背景には3つの視点が考えられます。
この中で良く耳にするのは、①少子高齢化です。しかしながら、本当に生産年齢人口減少が原因でしょうか。実際にはトータルの就業者数自体は増加しているのです。
厳しい見方かも知れませんが、「募集しても採用できない」、「欠員が埋まらない」から人手不足だという自社の状況を改めて検証する必要があります。働く従業員側のニーズが多様化する中、すでに人事制度の見直しや生産性の向上、賃上げなど行い、自社の労働環境をアップデートしている企業・組織と、そうではない企業・組織では明らかに人材採用における意義が異なります。人材採用を「人員の補填」とみなすのか、「投資」とみなすのかが大きな分かれ目とも言えます。企業が成長していくには、採用活動は欠かせませんし、経営が順調な企業ほど積極的に採用活動を行っています。これらの採用や人材育成に掛かる費用を「投資」として後の利益につなげるか、それとも「コスト」として捉えるか。企業の成功と持続可能な成長に影響していくことでしょう。
「採用は将来への投資」と理解したら、その投資するに値する人材を採用したいと考えるのは当然です。然しながら、ミスマッチ採用は少なくないようです。日本では、ミスマッチだからと言って一度雇用契約を結んだ従業員を解雇することが非常に難しい現状があります。だからこそ、ミスマッチは採用時極力避けることが望ましいのですが、実際の採用活動の中で、どうすればミスマッチを避けることができるのか、次号から検討していきたいと思います。