採用面接で知っておきたいコト-⑥-
STAR面接とはなにか
コンピテンシー面接(行動特性を面接に落とし込んだ面接)で有効であるとされているSTAR面接法をご紹介します。
STAR面接とは、【S】situation(状況)→【T】task(仮題)→【A】action(行動)→【R】result(結果)の順番に、応募者が経験した過去の出来事について質問していく面接手法です。
STAR面接を活用する最大のメリットは、応募者の深掘りをしやすいことが挙げられます。応募者に特定の状況や課題についての具体的な経験や行動を述べさせることで、彼らの行動パターンや能力、適性を評価することができ、将来のパフォーマンスを予測するのに役立つ有用なツールと言われています。
応募者の多くは、回答を用意してから面接に臨んできます。実際に面接官を経験したことがある人は、応募者の経験や実績に嘘とは言わないまでも、誇張や脚色が多少混ざるのは、大いにあり得ることだと認識していると思います。
応募者がSTAR面接の質問に答えるには、自身について振り返り、深く考える必要があるため、より本質に近い回答を得られます。面接官の心得としては、確証バイアスなど先入観的な思い込みを持っているのでは?という、自身に対して第三者的客観性を維持しつつ、応募者の「事実」にフォーカスを当てるように訓練が必要であり、面接内では「本音で話してください」と繰り返し声掛けすることも効果的です。事実にフォーカスを充てるためにはSTAR面接で掘り下げる質問方法を活用します。次号ではより求められる行動特性に沿った質問例を挙げていきたいと思います。